歌人芸人・岡本雄矢さんのフリースタイルな短歌&エッセイ集『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』が評判上々。たったの31文字で、世界はこんなにも情けなく、こんなにもドラマチックに!集中できないあなたのための…今日の #不幸短歌 。
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進捗はないです とりまやった感でEnter振りかぶって叩きます
漫才のネタや、エッセイをパソコンで書いている時。
集中している時は問題ないのですが、集中できなかったり、書くことが浮かばない時には、色々な誘惑に負けてしまいます。
まずはYouTube。
音楽を聴きながらやるだけ……と開いたはずが、いつの間にか競馬名実況集に見入ってしまっています。
次にTwitter。
少しだけ見るだけと開いたはずが、気づいたら20分もTwitterを見てしまっています。
そしてInstagram。
以下同文です。
こんなことをしててはダメだと、ネットから離れますが、今度はパソコンのUSBに入っているデータのことが気になり出して、整理を始めます。
今やることでは絶対にないのに、やり始めてしまうと後戻りできなくなり、時間を取られることになります。
誘惑はパソコンやスマートフォンの中にだけ存在してる訳ではありません。
目の前に雑誌があれば開いて読んでしまいますし、クッキーがあれば食べることに夢中になります。
窓があれば、普段は景色なんて気にしないくせに、ぼーっと景色を見るなんてこともしてしまいます。
そんなことをしているうちに、時間は経ち、集中のしてなさは、やる気のなさに変わります。
今日はこれ以上やってもダメだろう。
やめよう。
僕はパソコンのエンターキーを、力強く叩きます。
なにも進んでなんかいないのに、さも、めちゃくちゃ進んだかのようにエンターキーを、手首にスナップを効かせて叩きます。
せめてやった感を出すために。
もちろん、白紙の原稿が、一行改行されるだけです。
からの記事と詳細 ( あなたが、パソコンのEnterキーを、思いきり叩くのはどんな時?を詠んだ今日の一首|僕の不幸を短歌にしてみました(エッセイつき)|岡本雄矢 - 幻冬舎plus )
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