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Sunday, June 26, 2022

パスワードを忘れたWindows 11にサインインする方法(UbuntuのインストールUSBメモリ編) - @IT

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対象:Windows 11


パスワードを忘れたWindows 11にサインインするには パスワードを忘れたWindows 11にサインインするには
PINやパスワードが分からないWindows 11。PCを再利用するのであれば、Windows 11を再インストールするのが無難だが、大事なデータやアクティベーションを解除しなければならないアプリがある場合は困る。そんな場合でも、ちょっとした裏技を使うと、パスワードの再設定が行えて、Windows 11にサインインできるようになる。その方法を解説しよう。

 「Windows 11」でパスワードやPINが分からなくなってサインインできなくなった、ということはないだろうか。

 Microsoftアカウントでサインインしている場合、Microsoftアカウントの[パスワードのリセット]ページを開き、指示に従ってMicrosoftアカウント名やCAPTCHAを入力すると、パスワードリセット用のリンクがアカウント作成時に指定したメールアドレスに送られてくるので、メールに記載されたリンクを開き、新しいパスワードを設定すればよい。

 また、ローカルアカウントでサインインしている場合は、インストール時に設定した秘密の質問でパスワードがリセットできる。

秘密の質問の回答が分かればパスワードのリセットも可能 秘密の質問の回答が分かればパスワードのリセットも可能
ローカルアカウントでサインインしている場合、インストール時などに設定した秘密の質問に回答できればパスワードがリセットできる。

 ところが、退社した人のPCなどは、Microsoftアカウントの[パスワードのリセット]ページや秘密の質問ではパスワードがリセットできない。そのため、Windows OSを初期化しなければならなくなったということもあるだろう。

 ただ、初期化には時間がかかるし、ローカルストレージ上のデータや設定が失われてしまう危険性もある。また、アプリケーションによっては、アクティベーションを解除しないとライセンスが無駄になってしまう、といったケースもあるだろう。

 実は、パスワードやPINが分からなくなっても、ちょっとした操作でパスワードの再設定が可能だ。ただし、他人のPCに対して許可なく、サインインすると犯罪になるので、悪用は厳禁である。なお、BitLockerなどでストレージが暗号化されている場合は、この方法ではパスワードの解除はできないので注意してほしい。

Windows 11のパスワードをリセットする手順

 サインイン画面にある[コンピューターの簡単操作]アイコンをクリックするとコマンドプロンプトが開くように細工することで、パスワードの再設定を実現可能にする。

 コマンドプロンプトを開くようにするには、[コンピューターの簡単操作]アイコンをクリックして実行される「utilman.exe([コンピューターの簡単操作]の実行ファイル)」を、「cmd.exe(コマンドプロンプト)」に置き換える必要がある。ただ「utilman.exe」は、システムフォルダ(C:\windows\system32)にあるため、Windows 11が起動した状態では保護されており、置き換えができない。

 また、以前のWindows OSと異なり、Windows OSのインストールメディア(インストールUSBメモリ)で起動してコマンドプロンプトを開いても、Windows 11のシステムドライブは見えないことがあり、単純にファイルの置き換えが行えない(Windows OSのインストールメディアを利用する場合は、Tech TIPS「【Windows 10対応】パスワードを忘れたWindows OSにログオン(サインイン)する」を参照してほしい)。

 システムドライブが見えない場合、diskpartコマンドを使って、システムボリュームにドライブレターを割り当てる必要がある。ただ、diskpartコマンドは使い方を誤ると、データが失われてしまう危険性があるので慎重に操作してほしい(diskpartコマンドの使い方は、Tech TIPS「Windowsのdiskpartコマンドでディスクのパーティションを操作する」を参照してほしい)。

Windows 11はWindows OSのインストールUSBメモリでは裏技が使えない? Windows 11はWindows OSのインストールUSBメモリでは裏技が使えない?
Windows 10までは、ここでD:ドライブを開けば、[Windows]フォルダが見えたのだが……。Windows 11の場合、従来のWindows OSのインストールUSBメモリを使う方法では、システムドライブが見えず、ファイルの置き換えが行えない場合がある。この場合、diskpartコマンドを使って、システムボリュームにドライブレターを割り当てる必要がある。

 そこで、本稿ではWindows OSのインストールメディアではなく、Linuxのインストールディスクで起動して、「utilman.exe」を「cmd.exe」に置き換える操作を行う方法を紹介する。

Ubuntuのインストールメディアを作成する

 Linuxのディストリビューションは何でもいいが、ここではUbuntuを利用することにする。まずUbuntuのインストールメディアを作成しよう。

 以下のWebページを開き、「Ubuntu Desktop <バージョン>」欄にある[ダウンロード]ボタンをクリックする。

 自動的にISOファイルのダウンロードが開始される。これをRufusなどを使って、容量4GB以上のUSBメモリに書き込めば、UbuntuのインストールUSBメモリが作成できる(Rufusの使い方は、Tech TIPS「Windows OSのインストールUSBメモリを作る(Rufus編)」を参照してほしい)。Windows 11のインストールUSBメモリを作成するには容量8GB以上のUSBメモリが必要になるので、この点でもUbuntuを利用するメリットがある。

 DVDドライブがあるようならば、ISOファイルをDVD-Rに書き込んでインストールDVDを作成してもよい。

UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(1) UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(1)

UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(2) UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(2)
Rufusを使って、UbuntuのISOファイルをUSBメモリに書き込む。

UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(3) UbuntuのインストールUSBメモリを作成する(3)

パスワードを忘れたPCをUbuntuのインストールUSBメモリで起動する

 次に作成したUbuntuのインストールUSBメモリ/インストールDVDを使って、パスワードを忘れたPCを起動する。

 Ubuntuの起動方法の選択画面が表示されたら、一番上の[Try or Install Ubuntu]が選択された状態で[Enter]キーを押す。[Install]画面が表示されたら、左側の言語リストで[日本語]を選択し、右側の[Ubuntuを試す]ボタンをクリックする。これでUbuntuをローカルストレージにインストールせずに実行することができる。この機能を利用して、Windows 11のシステムフォルダにアクセスする。

 Ubuntuが起動したら、デスクトップの左側にある[Files]アイコンをクリックし、Windows OSのエクスプローラーに相当する「ファイル」アプリ(Nautilus)を起動する。単にファイルを救いたいだけならば、ここでUSBメモリなどにコピーすればよいが、ここではWindows 11にサインインして操作可能にすることを目的に話を進める。

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