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Thursday, April 29, 2021

60%キーボードはマウスを大きく動かす人に恩恵大!「CORSAIR K65 RGB MINI」を試してみた - AKIBA PC Hotline!

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CORSAIR K65 RGB MINI (CH-9194014-JP)

 CORSAIR製のゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」は、CHERRY社メカニカルスイッチを採用した小型ゲーミングキーボードだ。

 いわゆる「60%キーボード」と呼ばれる設計で、テンキーだけなくファンクションキーやカーソルキーなども省かれ、ゲーミングキーボードとして圧倒的に小さなサイズを実現しているのが最大の特徴と言える。

 今回は実際にゲームをプレイしながら、その真価を確認してみよう。

圧倒的コンパクトな筐体サイズにRGBライティングも搭載サイズを抑えながらもCORSAIRキーボードの特長を継承した設計

一般的なフルサイズゲーミングキーボードと並べると、K65 RGB MINIの小ささは一目瞭然だ。

 K65 RGB MINI最大の特徴は、CORSIARキーボード初となる60%サイズという小ささだ。

 特にゲーミングキーボードというジャンルでは、パームレストや独立したメディアキーといったアクセサリー的な要素が追加されていることが多いため、それらを省いたK65 RGB MINIは、コンパクトさを極めたゲーミングキーボードと言える。

 本体サイズは約294×104×43mm(実測値)。横幅は一般的なフルサイズキーボード(109キー)と比べて、65%の大きさに抑えられている。サイズは小さいが、キーピッチは標準的な19mmが確保されているため、操作感は変わらず、サイズだけが小さくなっている。

 重量は568g(実測値)で、こちらも比較的軽量な部類だ。ゲーミングキーボードを含め、ハイエンドなキーボードでは打鍵感の改善や剛性確保のために鉄板などを筐体内部に配置している物が多いが、そういった製品はどうしても重量が増えてしまう。

 その点、K65 RGB MINIはしっかりとしたフレームデザインで剛性を確保しながらも、重量を抑えた設計になっている。持ち運んで使うことも考えられていると言えるだろう。

キー配列は日本語配列。付属品もシンプルで、Type-Cケーブルとキープラー、交換用キーキャップ(EscとSpace)、クイックマニュアルのみ。
側面。キートップは列ごとに角度が異なるステップスカルプチャーデザインで打鍵しやすい。なお底面にスタンド等はないため、全体の角度は固定されている。

 筐体表面は、黒のつや消し塗装が施されている。フレームギリギリまでキーが配置され、デザイン的にも余分なスペースが切り詰められてスッキリしている印象だ。

 また、従来のCORSAIR製キーボード(日本語配列モデル)では、基本的にキー印字にかな表記があったが、本モデルにはかな印字が省かれている。

 ゲーム用途ではかな入力が必要な場面が少ないことや、デザイン的な意味合いも含めて、ゲーマーのニーズに応えた仕様と言えるだろう。

二色成形のキーキャップ。長期間使っても印字が消えず、ライティングにも一役買っている。
ライティングは明るい部屋の中でも十分な明るさで、2色成形キーキャップのため文字部分以外の光漏れが無くクッキリと見える。かな印字がないため、デザイン的にもスッキリした印象だ。

省かれたキーはFnキーと別のキーの組み合わせで入力Fnキーとの連携でマウスカーソル操作やクリック操作も可能なユニークな部分も

ファンクションキーとの組み合わせで様々な操作が行える。標準のFn+入力割り当てはキーキャップ前面にプリントされており、Fn+W/A/S/Dキーでマウスカーソルも操作できる。

 さて、60%キーボードで気になるポイントといえば「キーの少なさ」だろう。テンキーが無くともそのまま数字キーで同じ入力ができるテンキーレス設計とは異なり、60%設計ではカーソルキーやHome/Endキー、F1~F12キーといった別キーで代用できないキーも削られているため、文字を入力するという用途では大きく使用感が変わってくる。

 K65 RGB MINIでは、キーの少なさをカバーするため、右Windowsキーの位置にFn(ファンクション)キーが配置されており、Fnキーとの組み合わせで省かれたキーを含む様々な操作が可能だ。

 具体的には、カーソルキーやF1~12キー入力のほか、メディアキー、LEDライティングの変更などが行える。なお、後述するが各キーはiCUEユーティリティから好みの配置へ変更もできる。

 変わった機能として、マウスカーソルの移動やクリック操作も行える。ゲームの支点操作に使うのは無理があるが、WebブラウズやOfficeアプリの操作など簡単なPC操作であれば、マウスを使わずともキーボード単体で完結できるというのは面白い。

DelはFn+Backspaceキーで操作。半角/全角はFn+Escキーの設定だが、日本語入力では高頻度で使うため、iCUEからEscキーを半角/全角に、Fn+EscキーをEscへと機能を入れ替えてやると使いやすい。
カーソルキーは標準でFn+U/H/J/Kキーに割り当てられている。筆者のように手が大きくない場合には、小指が開きすぎてしまい操作し辛かったが、右手をホームポジションに置いたまま使えるFn+I/J/K/Lへ割り当てを変えるなどカスタムしてやれば問題ないだろう。

CHERRY製高速メカニカルスイッチ「MX Speed RGB Silver」を採用超高ポーリングレートの独自技術で0.25msでの入力を実現

 K65 RGB MINIは、コンパクトさ以外の特筆すべきポイントとして、CORSIARの独自技術「AXON Hyper-Processing Technology」の搭載が挙げられる。

 AXONテクノロジーは、ゲーミングデバイスで一般的な1,000Hzを大きく超える、8,000Hzのポーリングレートを実現するCORSAIR独自の技術だ。

背面中央にType-Cポートを搭載。最大8,000Hzのポーリングレートに対応する。
「AXON Hyper-Processing Technology」により、従来のゲーミングキーボードを上回る0.25msでのインプットを謳う

 K65 RGB MINIでは、AXONテクノロジーによる8,000Hzのポーリングレートと4,000Hzのキースキャニングを組み合わせ、従来のゲーミングキーボードと比べて4倍高速な入力の実現を謳っている。

 非常に高いポーリングレートのため、USBポートの負荷が高まりCPU使用率が上昇するという副作用もあるが、ゲーミングPCのように高速CPUを搭載してスペックに余裕のあるPCであれば、ゲームの動作に影響せず使えるはずだ。

CHERRY MX Speed RGB Silverスイッチ

 AXONテクノロジーの搭載だけでなく、キースイッチも高速入力にこだわったチョイスで、CHERRY製の高速メカニカルスイッチ「MX Speed RGB Silver」を採用。

 MX Speed RGB Silverは、タクタイルのないリニアで滑らかな打鍵感と45gの押し下げ荷重を備え、赤軸スイッチに近い特性を持つ。その一方で、アクチュエーションポイントが1.2mmと浅く設定されているため、より反応速度が重視される用途に適している。

 また通常の「MX Speed Silver」と異なり、MX Speed RGB Silverはハウジングトップが透明樹脂のため、LEDバックライトの光が透過するよう設計されている点もポイントだ。

1.2mmのアクチュエーションポイントにより、極わずかに押すだけでスイッチが反応する

 そのほかにも、ゲーミングキーボードらしい機能として、Nキー(フルキー)ロールオーバーと100%アンチゴースト、ゲーム中の誤操作防止に役立つキーロック機能などを備えている。

FPSゲームとの相性は良好、わずかな入力でも機敏に反応する速さ

今回テストに使うのは、爽快感のあるバトルロイヤルFPS「Apex Legends」。3人1組でチームを組み、キャラクターの固有スキルを駆使して戦うゲームだ。

 リニアタイプのMX Speed RGB Silverスイッチは、同じキーの入力回数の把握よりも反応の速さが重要なシューティングゲームなどに適している仕様だ。

 今回は、K65 RGB MINIで人気のバトルロイヤルFPS「Apex Legends」をプレイすることで使用感を確認してみた。

 プレイしてみた結果としては、高速スイッチと高ポーリングレートのメリットを発揮し、スムーズなプレイ体験が得られた。アクチュエーションポイントや入力時間の違いは、数字上はわずかな差だが、体感としては通常の赤軸搭載キーボード以上に素早く反応する。

 Apex Legendsは、「ウォールジャンプ」や「ジップラインを使ったハイジャンプ」などキー操作によってトリッキーな動きが可能なタイトルだが、K65 RGB MINIは入力タイミングがシビアな操作もしっかりと追従してくれる。

射撃訓練場(トレーニングモード)で操作感をチェック。高速スイッチと高いポーリングレートで機敏な操作が行える。
キーキャップ表面は梨地で、触り心地も良く打鍵時にストレスになるようなことはない。Spaceバーは日本語配列キーボードとしては長めなので、手が小さめでも操作し辛くはないだろう。

 スイッチの動作音は、青軸などのタクタイルスイッチと異なり入力音が鳴るタイプではないが、底打ち時の打鍵音はカツカツとしたメカニカルスイッチならではのものだ。

素早いジャンプ操作が必要なジップラインハイジャンプも簡単。Nキーロールオーバーやアンチゴーストによって同時押しや連打時のキー入力の精度も高いため、ゲームプレイ中に「自分が操作した動きと違う!」というような場面もない。
キー入力タイミングが非常にシビアな「スーパーグラインド」トリックも、Ctrlキーにしゃがみ/Spaceバーにジャンプを割り当てたK65 RGB MINIで再現できた

マウスを動かせる範囲が一気に広くなる60%キーボードマウス稼働範囲の圧倒的な広さも、手のポジショニングの自由さも想像以上

 実際にゲーム用途で使ってみて分かった最大のメリットが、キーボードの横幅が非常にコンパクトなため、右手でマウスを操作する場合に「マウスの可動範囲を大きく取れる」点だ。この部分が60%最大の魅力で有り価値のある部分で、実際に使ってみると想像以上に影響がある。

フルサイズのゲーミングキーボードの場合、自然な腕の姿勢(肩幅よりわずかに広い位置)を取ると、キーボード右端とマウスの間に余裕がない。
K65 RGB MINIを同じ位置に置いて比べてみると、マウス可動範囲の広さは圧倒的だ。

 マウス感度が高いハイセンシ設定のプレイヤーであれば、マウスを動かす範囲が狭いため、フルサイズキーボードとの組み合わせでも問題はない。

 しかし、マウス感度を下げたミドル~ローセンシのプレイヤーの場合、フルサイズのキーボードとの組み合わせでは、マウスの可動範囲を確保するためにキーボードとマウスを大きく離さざるを得ない。そうなると、腕を開いた姿勢がニュートラルポジションとなるため、長時間のプレイでは疲れが溜まってくる。

 一方、K65 RGB MINIではキーボード右側が大幅に切り詰められているため、自然な姿勢でもマウスとの距離を十分に確保できる。上の比較写真からも分かるが、同じキーピッチで操作感はそのままにマウスを動かせる範囲がこれだけ広くなると、ただ「コンパクトである」という以上にプレイフィールが変わってくる。ゲームがかなり遊びやすくなるので、想像していたより影響は大きい。

実際にゲームで試してみたが、周囲を敵に囲まれた苦しい状況に追い込まれたものの、マウスの操作可能範囲が広いため、フリック操作が苦無く間に合った。
自然な腕の角度を維持できるため、長時間のプレイでも疲れにくく集中力も保つ。窮屈さが無いので、こうした点も勝率に影響してくるだろう。キーボードを斜めに配置したり、不自然な姿勢を余儀なくされているプレイヤーには是非使ってみてもらいたい。

「小さくても機能は全部盛り」なゲーミングメカニカルキーボードローセンシのゲーマーには特にオススメ

 K65 RGB MINIは、小さな本体にフルサイズ譲りのゲーミングキーボードとしての機能をふんだんに盛り込んだ製品だ。

 コンパクトさとのトレードオフでキー数こそ少ないものの、RGB LEDバックライトや豊富なファンクションキー、マクロなど、慣れさえすれば機能面においてフルサイズキーボードよりも劣る部分は見当たらない。

 持ち運べるコンパクトで軽量なキーボードが欲しいという場合や、小さなサイズを活かしたマウス可動範囲の広さで、ローセンシ派のシューティングゲーマーには特にオススメしたい。

[制作協力:CORSAIR]

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