それはなぜか? 一言で言えば、「パスワードの再設定は在宅でできない」からだ。
◆複雑な組み合わせの「マイナンバーカード署名用パスワード」
マイナンバーカードを使ってオンラインプラットフォームにログインする際、当然ながらパスワードの入力を求められる。マイナンバーカードは、4種類のパスワードを必要とする。マイナンバーカード署名用パスワード、利用者証明用パスワード、券面事項入力補助用パスワード、個人番号カード用(住民基本台帳用)パスワードである。ここで取り上げるのはマイナンバーカード署名用パスワードだ。
他の3種類は4桁の数字で事足りるが、マイナンバーカード署名用パスワードだけは「半角文字を6文字から16文字まで、かつ、数字とアルファベットの混在が必須」である。公的個人認証サービスポータルサイトの説明によると、
<パスワードは半角文字で設定されるため、全角文字を使うことはできません。 アルファベットは大文字のみ使うことができます。 小文字で入力された場合は、大文字に変換されます>(公的個人認証サービスポータルサイトより)
とのことだから、たとえば「SPA2020」は6文字以上16文字以内でなおかつ数字とアルファベットが混在しているから使用可能である。逆に「FUSOSHA」「NIKKANSPA」という具合に文字数は満たしているがアルファベットのみのパスワードは設定できない。
そこで、読者の諸兄諸姉にぜひ考えていただきたい。こうしたルールがあるという予備知識のない人(デジタル機器を使い慣れていない高齢者など)が窓口で咄嗟に考えたパスワードを設定し、それをのちのちまで覚えていられるか否かということだ。
もちろん、そのパスワードを紙に控える人もいるはず。しかし時間が経つにつれ、それを紛失してしまうということも十分にあり得る。4桁の数字なら暗記できるが、数字とアルファベットが入り混じった16文字以内のパスワードなど、なかなか記憶できない。そうした人が所在の市区町村の役場に詰めかけているのだ。
◆「残機×5」パスワードを5回連続間違えるとロックがかかる
マイナンバーカードのパスワードは、利用者各人のPCからでは再設定できない。その上、マイナンバーカード署名用パスワードは連続5回間違えるとロックがかかり、その解除の際も市区町村の役場へ赴く必要がある。このルールはテクノロジーライターの間で「残機×5」などと揶揄されているが、外出自粛が求められている状況でこれは明確な不備である。
ここはスマホアプリを駆使したいところだ。筆者の愛用iPhoneのApp Storeで「パスワード管理」と検索すると、様々なアプリが表示される。無料のものもあるが、やはり有料アプリのほうがよりセキュリティー性が高い。パスワードの暗記に自信がないという人は、積極的にスマホアプリを活用するべきだ。ダウンロードの際はレビューを参考にして、高評価の割合の高いものを選択しよう。
では、スマホを持っていない人はどうすればいいのか?
◆「控えの紙」は確実に保管しよう!
先述した話の繰り返しになってしまうが、スマホを持っていない人は紙にパスワードを控えるしかないのが現状だ。この控えの紙を大事に保管するよう呼び掛けている自治体も存在する。
幸い、マイナンバーカードは日常生活の中で使用頻度の多いものではない。今後、健康保険証の機能をマイナンバーカードに紐づけするという段になれば話は違ってくるかもしれないが、とりあえずは金庫の中で眠らせておいても支障はないだろう。
この紙を紛失し、さらに記憶からパスワードが消え去った瞬間、役場の窓口の前に並ぶ羽目になる。<文/澤田真一>
【澤田真一】
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』
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May 27, 2020 at 01:50PM
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