Pages

Sunday, December 10, 2023

スイッチひとつでエンジン始動! 便利な自動車の「スマートキー」は将来消滅するのか?(Merkmal) | 自動車情報 ... - carview!

kuncikn.blogspot.com

拡大するスマートキー市場

 クルマの進化は日々進んでいるが、そのなかでも注目されているのが「スマートキー」だ。かつては物理的なキーでドアを開けたりエンジンをかけたりするのが一般的だったが、現在では多くの新型車にスマートキーが搭載され、さまざまな便利機能が提供されている。

意外と知らない? インターチェンジの近くに「ラブホテル」がやたらと多い理由

 モーターインテリジェンスの調査によると、「日本の自動車用スマートキー市場」は2020年から2025年にかけて年平均成長率

「12%以上」

で成長すると予測されている。

 また、グローバルインフォメーションが2023年7月に発表した調査リポート「自動車用スマートキーの世界市場 2023-2027」は、2022年から2027年までの世界のスマートキー市場の年平均成長率を

「4.62%」

と予測している。

 このデータは、スマートキーの利便性と将来の自動車技術における役割が消費者に広く受け入れられている証拠である。

 しかしその一方で、セキュリティー上のリスクも指摘されており、今後の動向が注目されている。そこで本稿では、スマートキーの現状と今後の展望について考察する。

多機能化の兆し

 スマートキーの歴史は1990年代から徐々に始まった。登場当初は、ドアの開閉を行う「キーレスエントリーシステム」のようなものが中心で、エンジンを始動する機能はなかった。

 しかし、近年ではこの便利な機能が進化し、スマートキーをしまったままでも、スイッチひとつでエンジンがかけられるようになった。

 さらに進化によって、機能も多様化している。なかでも、車内のエアコンを遠隔操作できるエアコンスイッチ機能が追加された。これにより、季節や気温の変化に柔軟に対応でき、ユーザーの快適性が飛躍的に向上する。

 ちなみに、スマートキーのメリットは単なる利便性にとどまらず、新たなサービスや技術の発展にも寄与している。例えば、スマートフォンの専用アプリから仮想キー(デジタルキー)を使って車両を利用するシステムが登場し、カーシェアリングの利便性が高まっている。

 同時に、自動運転機能を備えたスマートキーは、クルマの未来において非常に重要な役割を果たしている。例えば、リモコン操作で遠隔駐車ができる機能を備えたクルマが登場している。これは、ドライバーが実際にクルマに乗っていなくても、まるでラジコンのように簡単に操作できる。

 このように、ドライバーは新しいテクノロジーに触れることで、ますます快適で便利なカーライフを楽しむことができる。

セキュリティーへの脅威

 スマートキーは便利で革新的な技術だが、その便利さには潜在的なセキュリティーリスクがともなう。特に、遠隔操作という性質上、不正アクセスやリレーアタック(他の遠隔操作によるハッキング)の脅威がある。

 さらに、イモビライザー(盗難防止装置)が標準装備されているクルマのアラーム機能を無効にして開錠する「イモビカッター」まで登場している。車両のハイテク化が進むにつれ、こうした脅威に対処するためのセキュリティー向上が急務となっている。

 そのため、自動車メーカーはスマートキーのセキュリティーを向上させるためにさまざまな対策を講じている。

 例えば、トヨタのリモコンには、リモコンから発信される電波を一時的に遮断する「節電モード」が搭載されており、リレーアタックが起こりにくくなっている。そのほかにも、電波を遮断するキーケースやポーチ、金属缶などを利用するアイデアもある。

 スマートキーの最近の進化形は「仮想キー(デジタルキー)」で、スマートフォンを使ってクルマの開閉や始動ができる。これにより物理的なスマートキーが不要となり、利便性がさらに向上する可能性がある。

 一方で、デジタルキーは新たなセキュリティー上の懸念も引き起こす。スマートフォンからの操作は、ハッカーによる不正アクセスのリスクを高める可能性がある。また、日本では普及やインフラ整備が進んでいないなど、今後の課題も多い。

進化と課題

 今後、スマートキーがますます進化し、上記のようなデジタルキーが普及すれば、将来的には物理的な鍵は不要になるかもしれない。しかしその一方で、セキュリティーの向上や新たな技術・システムの導入が必要になるだろう。

 こうしたスマートキーの将来は、実はコネクテッドカーの進化と密接に関係している。クルマがインターネットに接続され、さまざまなデータを活用するようになれば、解錠や施錠だけでなく、エアコン操作や遠隔運転など、クルマのコントロールがさらに便利になることが予想される。ただし、その際には高いセキュリティーレベルの確保が不可欠となる。

 スマートキーの将来は、スマートフォンによる操作やコネクテッドカーの進化が大きく影響するだろう。

 本稿では、より高度なデジタルキーの台頭と、スマートキーを含めたメカニカルキーの消滅の可能性について述べてきたが、それはさまざまな課題がクリアされた後の話である。今後も利便性とセキュリティーのバランスを保った自動車技術の進化に期待したい。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( スイッチひとつでエンジン始動! 便利な自動車の「スマートキー」は将来消滅するのか?(Merkmal) | 自動車情報 ... - carview! )
https://ift.tt/YZQkjPR

No comments:

Post a Comment