ショートカットキーのなかでもあまり知られていなかったり、ぜひ知っておいていただきたいものを取り上げていく本連載。これまではどのアプリケーションを使っていてもOSレベルで利用できる「グローバルホットキー」をメインに取り上げてきました。たとえば前回は便利機能がたくさん詰まった［Windows］＋［X］キーでしたね。
今回はちょっと趣向を変えて、特定のアプリケーションでしか利用できないホットキー（いわゆるショートカットキー）を取り上げたいと思います。
Webブラウザーの統合アドレスバーを使いこなせ！
Webブラウザーのツールバーには、URLを表示するアドレスバーが備わっています。近年は検索ボックスと統合され、Web検索なども行えるのが一般的です。
たとえば「Google Chrome」の場合、この統合アドレスバーは「オムニバー」（Omnibar：すべての・なんでもバーの意味）と呼ばれており、キーワードを入力して［Enter］キーを押すと、既定エンジンである「Google」で検索できます。さらに、たとえば「bing」と入力して［Tab］キーを押すと、エンジンを「Bing」に切り替えて検索が可能。
さらに「@」（アットマーク）に続けて「タブ」などと入力すれば、検索対象を開いているタブや閲覧履歴、ブックマークなどに変更できます。
これらは［検索エンジン］設定画面（chrome://settings/searchEngines）で管理されており、自分でカスタマイズすることも可能。よく調べ物をするWebサイトがあるならば、その検索エンジンを登録しちゃうと便利になります。
加えて、最近では「Chrome」の主要機能を検索して実行することも可能。たとえば閲覧履歴を消したい場合、ダメ元でオムニバーに「閲覧履歴」と入力してみましょう。閲覧履歴をクリアするコマンドが提案されるはずです。
ちなみに、「Firefox」の統合アドレスバーは「オーサムバー」（Awesome Bar：すごいバーの意）と呼ばれおり、「Chrome」と同等の機能を備えています。
アドレスバーにフォーカスする［Alt］＋［D］キー
さて、前振りが長くなってしまいましたが、これらの統合アドレスバーを使いこなすためにも絶対に覚えてほしいのが ［Alt］＋［D］キー というアプリケーションショートカットキーです。Webブラウザーで何をしていても、このキーさえ押せば統合アドレスバーにフォーカスが移るので、すぐに検索を始めることができます。
幸いなことに、このショートカットキーは主要なWebブラウザー共通でサポートされています。つまり、一度覚えちゃえば「Microsoft Edge」でも「Opera」でも使えちゃいます。アドレスバーの「アド」から ［Alt］＋［D］キー を連想できるようにしておけば、覚えるのもそう難しくはないでしょう。
実は、この動作は ［Ctrl］＋［L］キー でも実現できます。アドレスバーは「ロケーションバー」（Location Bar）とも呼ばれており、「L」はそれに由来するものと思われます。
なかにはこっちのほうが好きという方もいるとは思いますが、キーボード左側の装飾キー（Ctrl、Shift、Alt）との相性の良さを考えると、これから覚えるのであれば ［Alt］＋［D］キー がよいように思います。前述の覚え方ならば、［Ctrl］だったか、［Shift］だったかと悩む必要もないです。
「エクスプローラー」のあのワザとも相性抜群！
また、 ［Alt］＋［D］キー や ［Ctrl］＋［L］キー は「エクスプローラー」でも使えます。ショートカットキーを押すと、フォルダーのパスを表示するアドレスバーにフォーカスが移り、パスの編集が可能となります。
これが役に立つのは、なんといっても「閲覧フォルダーをカレントフォルダーにしてコマンド プロンプトを起動する」ワザを使うときです。
［Alt］＋［D］キー → 「cmd」 → ［Enter］キー を押すだけ。ぜひ試してみてください。
ちなみに、アドレスバーの隣にある検索ボックスをフォーカスしたい場合は［F3］または［Ctrl］＋［F］キーで、これはたいていのアプリケーションで検索コマンドのショートカットキーになっています（「Outlook」、お前だけは除く）。
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