詐欺容疑などで神奈川県警などの合同捜査本部に逮捕された中国人の男のパソコンから、数百万人分に上るIDとパスワード、1億件のメールアドレスが見つかった。個人情報をだまし取るフィッシング詐欺に使う偽サイトも確認された。捜査関係者への取材でわかった。合同捜査本部は中国を拠点とする大がかりな詐欺グループがあるとみており、1日に不正アクセス禁止法違反容疑で男を再逮捕した。
「メルカリ」「au」をはじめ、各金融機関や大手ショッピングサイト、通販サイトの偽サイトが、押収されたパソコンから見つかった。偽サイトの作り方のマニュアルもあった。フィッシング詐欺用に精巧に作られたとみられる。
パソコンは、日本語学校生だった胡奥博容疑者(30)=東京都港区=のもの。胡容疑者は複数の中国人と共謀して、スマートフォンを使った決済アプリ「メルペイ」で、他人のアカウントを使って電子たばこを買った詐欺容疑などで2月に逮捕された。
捜査関係者によると、パソコンからは、「友人を紹介すればポイントを付与する」など偽サイトへ誘導する案内文のほか、パソコンに感染させて個人情報を抜き取るためのコンピューターウイルスの作成法についての詳細な記述も見つかった。実際に捜査員が再現すると、ウイルスが作成できたという。
神奈川、岩手、埼玉、福岡、千葉、静岡、茨城、山形の計8県警でつくる合同捜査本部は、偽サイトに誘導するフィッシングメールを使ったり、ウイルス感染させたりしてIDやパスワードを抜き取っていたとみている。
胡容疑者は逮捕後、フィッシングでスマホ決済サービスのアカウント関連情報を集め、たばこ購入の際に使うQRコードなどを作成した、という趣旨の供述をしたという。グループ幹部で、「技術屋」と呼ばれるハッカーだったとみられている。
不正に入手したとみられるIDとパスワードは数百万件、フィッシングメールを送るために集めたとみられるアドレスも1億件確認された。捜査関係者によると、これだけの不正データの押収は過去に例がないといい、「官民で協力してデータを解析し、対策を講じる必要がある」と話す。
容疑者は組織上位の「技術屋」メンバーか
たばこの詐取容疑事件を調べ…
からの記事と詳細 ( 数百万人分のパスワードを不正に入手か 詐欺容疑で逮捕の中国人:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
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