キースターが開発する量産車向けの純正キャブレター対応の燃調キットやケーヒン製FCR用燃調キットは、それぞれのキャブレター用のスタンダードサイズを基準にジェットやニードルのセット内容を決めています。これに対してケーヒンCRスペシャルキャブレター用燃調キットは「現状のキャブに組み込まれているジェット&ニードル」を基準として、ユーザー自身がオーダー時にジェットとニードルのサイズを指定するのが特長です。この方法により、機種やエンジン、排気系の仕様に関わらず自分仕様の燃調キットができるのが大きな魅力です。
機種別標準セッティングから現状主義に舵を切ったCRスペシャルキャブレター用燃調キット
絶版車や旧車のエンジンコンディションに影響を与えるキャブレターセッティングを、ユーザー自身の手で手軽にできるようにしたのがキースターの燃調キットです。市販車用キャブレターはバイクメーカーによってノーマルエンジン、ノーマルマフラーの組み合わせでセッティングが決められており、交換用のパイロット/メインジェットやジェットニードルは簡単に入手できないのが常識でした。
しかしキースターの燃調キットによって原付から大型車まで500機種以上のキャブセッティングやオーバーホールが可能になっています。
スペシャルキャブレターとして人気のケーヒン製FCRキャブレター用燃調キットも同様で、ベンチュリー径や機種に応じた標準セッティングを中心に、空燃比を変更するためのパイロット/メインジェットとジェットニードルを組み合わせてキットを構成しています。
これらに対して、まったく異なるアプローチで開発されたのが新製品のケーヒンCRスペシャルキャブレター用燃調キットです。最大の特長は「キット内容が機種別設定ではない」という点です。ジェットやニードルのサイズが分からなくても、機種名や型式でオーダーすれば必要な部品がすべて揃うのが燃調キットのセールスポイントです。
しかし一方で、エンジンや排気系の仕様によって燃調キットに含まれるジェットやニードルの範囲ではセッティングが決められない懸念も、特にFCRキャブレターに対しては存在したのも事実です。
そこでCRスペシャル用燃調キットは、現状のキャブレターに組み込まれているジェットやニードルのサイズを基準に、キースターホームページ上のプルダウンメニューからユーザー自らがパイロットジェット、メインジェット、ジェットニードルのサイズを選定してオーダーする方法を採用しました。
このため製品のラインナップは「スモールボディ単気筒車用」「スモールボディ4気筒車用」「ラージボディ単気筒車用」「ラージボディ4気筒車用」の4アイテムに集約されています。
純正キャブ用燃調キットやFCRキャブ用燃調キットを探す際にたびたび直面した「自分の愛車用のキットがホームページに掲載されていない」という問題も、ジェットやニードルのセット内容を自ら選択する方法を採用することで解消されています。
こうしたオーダー方法が実現したのも、数多くの機種に向けて純正キャブレター用燃調キットやFCRキャブレター用燃調キットを開発してきたキースターのノウハウの蓄積があればこそです。
現状セッティングに対して空燃比をコントロールできるニードルとジェットをセット。充実したオーバーホール用パーツも燃調キットの魅力
CRスペシャルキャブレター用燃調キットをオーダーする際は、現状のCRキャブに組み込まれているパイロット/メインジェットとジェットニードルのサイズを確認して、それを基準にキースターホームページ上のプルダウンメニューからサイズを選択します。するとこのサイズを基準として、キースターが設定した内容でセットが構成されます。
パイロットジェットは現状をスタンダードとして空燃比が濃くなるサイズ=穴径が大きい1種類と空燃比が薄くなるサイズ=穴径が小さい1種類の3種類がセットされます。ジェットニードルも現状をスタンダードとして、ストレート径とテーパー角度の違いによって空燃比が変わる3種類がセットされます。メインジェットは現状をスタンダードとして空燃比が薄くなる=穴径が小さいジェットが2種類、空燃比が濃くなる=穴径が大きいジェットが3種類の合計6種類がセットされます。
どのパーツも現状のセッティングを基準としながら空燃比が変化する組み合わせとなっており、エンジンチューニングやマフラー変更、吸気系がファンネルかパワーフィルターかエアークリーナーボックスかといった仕様の違いに対応したセッティングが可能となっています。
アイドリングからスロットル全開に至る全域のセッティングが合っているなら話は別ですが、アイドリングから発進する時にエンジンがグズつく、中間開度でもう少しパンチ感が欲しいというような時には、現状をベースにセッティング用パーツが構成できるキースターのCRスペシャルキャブレター用燃調キットが重宝することは間違いありません。
ジェットやニードルサイズをオーダーメイドできる上に、純正キャブ用やFCRキャブ用燃調キットと同様に数多くのオーバーホール用パーツが含まれています。
オーバーフローの原因となるフロートチャンバーガスケットやパイロット径の空燃比に影響するスタータープランジャー、スムースボア構造に不可欠な中子の要となるガスケットを筆頭に、ジェットニードルとの組み合わせで重要なメインノズルやニードルジェット、フロートチャンバー内の油面維持に不可欠なニードルバルブとバルブシートまで新品に交換することで、長期間に渡る使用でくたびれた各部の機能をリフレッシュできるのもこのキットの魅力です。
市販車の燃料装置がキャブレターからフューエルインジェクションに代わり、今後はガソリンエンジン自体が電気モーターに置き換わっていくことになるでしょう。
そんな中でも、キャブレター仕様のバイクを所有するオーナーは自らの手でジェットやニードルを組み替えることでセッティングを変更できる楽しみがあります。キースターのCRスペシャルキャブレター用燃調キットを活用することで、長い歴史を刻む不朽の名品を味わい尽くすことができるでしょう。
※本記事はキースターが提供したものであり、著作上の権利および文責は提供元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
からの記事と詳細 ( キースター初のオーダーメイドシステムを採用。ユーザー自身がジェットやニードルを選択できるCRスペシャルキャブレター用燃調キット - WEBヤングマシン )
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