【8月28日 Xinhua News】中国長江の源流域、標高4800メートル前後の高地には、コイ科の小頭裸裂尻魚(学名:microcephalus)が生息している。分布標高が世界で最も高いキーストーン魚種(個体数は少ないが生態系に及ぼす影響が大きい種)とされており、中国の研究者がこのほど、初めて大規模な人工繁殖に成功した。人工授精により孵化した稚魚2万匹は今も順調に育っている。
繁殖試験は、長江水利委員会傘下の長江科学院が実施し、青海省(Qinghai)漁業技術普及センターが協力した。
小頭裸裂尻魚は中国固有の大中型魚類で、青海省の重点保護魚類でもある。長江源流域の水圏生態系に欠かせないキーストーン魚種で、同地域の水圏生態系の研究や水生生物の保護で指針的価値を持つ。冷水魚に属し、成長速度は遅く、50センチの成魚になるまで一般的に10年以上かかる。
研究チームは今年6月、長江の南源流域で成熟した親魚を採取し、人工授精により受精卵を得た。標高4千メートル余りの青海省玉樹チベット族自治州雑多県にある水利部長江水利委員会長江科学院の江源基地で人工孵化させ、大規模な人工養殖に成功した。孵化した2万匹の稚魚はその後、千キロ離れた同省省都の西寧市に運ばれ、青海省漁業技術普及センターの繁殖場で飼育観察されている。
同センターの王振吉(Wang Zhenjie)高級工程師(シニアエンジニア)は、小頭裸裂尻魚の大規模人工繁殖に成功したことについて、長江源流域の他の固有魚種の研究・保護、今後の繁殖数増加と放流のための貴重な経験になると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News
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