なお、この記事で紹介するショートカットキーは、Windows 10 Home バージョン 1909で動作を確認している。
Windowsキー:目的のファイル・アプリを一発検索!
最初に覚えてもらいたいのが、スタートメニューを表示する「Windowsキー」。これ、実は筆者がいちばん使っているショートカットキーでもある。 Windowsキーを押すと、ご存じのとおりスタートメニューが表示される。この状態で文字キーをなにか押してみよう。すると、検索ボックスに文字が入力され、検索が始まる。いちばん上に目的の候補が表示されたら、あとはEnterキーを押すだけ。アプリやファイルを開くことができる。
Windows 10では検索機能が大幅に強化されており、検索ボックスからアプリや設定、ファイル、Web、メールと、パソコン内外のさまざまなデータを探せる。特に便利なのが、アプリと設定の検索。どこにあるのかわかりづらいInternet Explorerやコントロールパネル、環境変数の設定ダイアログボックスなども一発で開ける。
検索ワードもアプリ名や設定をすべて入力する必要はない。Internet Explorerは「ie(internet explorer)」、コントロールパネルは「con(control panel)」、トラブルシューティング画面は「tr(trouble shoot)」でOK。もちろん日本語で検索すること可能だ。検索ボックスはWindows 10に最初から備わっている超高機能ランチャーでもある。それがWindowsキー1つで呼び出せるとなれば、活用しない手はない。
Windows+V:クリップボード履歴でコピペをさらに効率化する
文字入力が多い人にぜひおすすめしたいのが、「Windows+Vキー」で呼び出せるクリップボード履歴。通常、テキストや画像をコピーすると、その前までコピーしているデータは消えてしまう。これを解決するのがクリップボード履歴だ。Windows+Vキーを押してクリップボード履歴を有効にすると、パソコンを起動後にコピーしたテキストや画像の履歴が、自動でここに保管される。履歴は、Windows+Vキーを押せばいつでも自由に呼び出すことが可能。カーソルキーで選択してEnterキーで決定すれば貼り付けることができる。
先ほどコピーしたメールアドレスやスクリーンショットをもう一度使いたい……といった場合でも、クリップボード履歴があれば、コピーし直す必要はない。
Windows+.(ピリオド):絵文字でチャットコミュニケーションを円滑に
2019年はIT系以外の企業でも、Slack、Microsoft Teams、チャットワークなどのビジネス用チャットツールが使われるようになってきた。メールより気軽にやり取りができ、場所を問わず情報を共有できる点が高く評価されている。メールと違ってフランクなコミュニケーションが取りやすいのも、ビジネスチャットの魅力だ。そんなやり取りを円滑にする上で欠かせないのが「絵文字」。実はWindows 10では、絵文字を入力するためのショートカットキー「Windows+.(ピリオド)キー」が用意されている。
Windows+.(ピリオド)キーを押して絵文字のパネルを表示したら、使いたい絵文字をクリック。これで絵文字を入力できる。
SlackやMicrosoft Teamsには絵文字の入力ボタンが用意されているが、このショートカットキーを使えばそれ以外の環境でも気軽に絵文字が使える。ビジネス文書やメールのちょっとしたアクセントに活用してもいいだろう。
Window+Shift+S:画面の必要な部分をサッと撮影
書類やWebページの問題点を共有するときに便利なスクリーンショット。定番のPrint Screenキーより便利なショートカットキー「Windows+Shift+Sキー」がWindows 10では新たに追加されている。このショートカットキーのメリットは、なんと言ってもスクリーンショットを撮る範囲をあらかじめ選択できるところ。Windows+Shift+Sキーを押して画面が暗転したら、撮りたい場所をドラッグすると、指定した範囲がクリップボードにコピーされる。あとは、メールやチャット、Wordなどに貼り付けよう。
通常なら、スクリーンショットを「ペイント」アプリなどの画像編集ソフトに貼り付けて、切り取ってから保存。最後に文書やメールにドラッグして添付……と煩雑な手順が必要だが、このショートカットキーならコピーして貼り付けるだけなので、かなり効率化できるはずだ。
3つのキーを使うので少し難易度が高いが、Windowsキーを親指、Shiftキーを小指、Sキーは人差し指に任せると左手だけで押しやすい。やっぱり押しにくいという人は、「設定」アプリで[簡単操作]→[キーボード]をクリックし、[プリントスクリーンのショートカット]のスイッチをオンに切り替えよう。これで、Print Screenキーでもこの機能を呼び出せるようになる。
Ctrl+PageUp・PageDown:Webブラウジングを超高速化
最後にもう1つ、Windowsキーを使わないショートカットキーを紹介する。仕事でも普段の生活でもっとも使っているソフトといえば、多くの人がWebブラウザーを挙げるはずだ。このWebブラウザーの効率的な操作に欠かせないのがPageUpとPageDownの二つのキー。Ctrlキーと組み合わせて押すと、スピーディにタブを切り替えることができる。 PageUpとPageDownでページをスクロールして内容をチェック。用事が済んだら、Ctrl+PageUpキーかCtrl+PageDownキーで前後のタブに切り替えと、流れるように操作できる。Ctrlキーは左手、PageUp/PageDownキーは右手と、役割分担して操作するのがコツだ。
ノートパソコンのように、独立したPageUp・PageDownキーがない場合は、左手でCtrlキーとfnキーを押しながら、右手でPageUp・PageDownが割り当てられているキーを押そう。たいていはカーソルキーに割り当てられているので、両手で操作しやすいはずだ。
生産性向上、業務効率化が強く謳われる今日において、ショートカットキーは手早くかんたんに成果を出すための有益なテクニックと言える。とはいえ、Windowsに用意されている無数のショートカットキーすべてをいきなり覚えるのは現実的ではない。ショートカットキーでパソコンの効率的な操作を目指す人は、まずは本項で紹介する5つからチャレンジしてみるといいだろう。(浦辺制作所 澤田竹洋)
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January 05, 2020 at 05:00PM
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