2026年のアウディ参戦に先駆け、ジェームス・キーがアルファロメオF1チーム(ザウバー)のテクニカル・ディレクター(TD)に就任する事が6月7日(水)に発表された。
F1で25年以上のキャリアを誇る51歳のイギリス人エンジニアは現TDのヤン・モンショーの後任として、2023年9月1日付でスイス・ヒンウィルのチームに合流する。
キーの起用についてザウバーは、2026年のワークスチーム化に向けた準備の一環であり、チームとしての「意思表示」だと説明した。
アウディはザウバーと戦略的パートナーシップを締結し、次世代パワーユニットが導入される2026年よりFIA-F1世界選手権に参戦。今年1月にザウバーの少数株式を取得した。
キーは今年3月までTDを務めていたマクラーレン時代のかつての上司、現ザウバー・モータースポーツAGのグループCEOを務めるアドレアス・ザイドルと再び仕事に取り組む事になる。
キーについてザイドルは「TDとしてだけでなく、F1チームの技術部門における様々な役割において、このスポーツで優れた経験を積んできた」として、2026年に向けた変革プロセスをリードしてくれるはずだと期待を示した。
ザウバーはキーにとって、2010年から2012年にかけてTDを務めた古巣だ。セルジオ・ペレスと小林可夢偉がドライブしたキー設計のザウバー「C31」は4度の表彰台を獲得した。
「ヒンウィルに戻り、ザウバーの新旧の同僚たちと仕事ができることを嬉しく思う」とキーは語る。
「我々の前には膨大な量の仕事が待ち受けているが、メンバーの一人ひとりが、自分たちを頂点に導くためのコミットメント、決意、ハングリー精神を持ち合わせていると確信している」
キーは1998年にジョーダン・グランプリでF1キャリアをスタートさせ、レースエンジニアを含む広範なエンジニアリング業務に従事した後、2005年にTDに就任した。33歳というF1史上最年少TDの誕生だった。
チームがMF1レーシング、スパイカー、フォース・インディアと名前を変える中、一貫してTDを勤め上げると、2010年にウィリー・ランプの後任TDとしてザウバーに籍を移した。
そして2012年にTDとしてスクーデリア・トロロッソに移籍すると、ホンダとの協業を経て2019年にマクラーレンに加入。当時のチーム代表、ザイドルの指揮の下、尽力した。
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