米Microsoftは8月19日(現地時間)、8月9日にリリースしたWindowsのセキュリティ更新プログラム「KB5012170」をインストール使用した場合、1回目あるいは2回目の再起動時にBitLocker回復画面が表示され、BitLocker回復キーの入力を求められる可能性があると明らかにした。KB5012170については、インストールに失敗しエラー「0x800f0922」が表示されるという不具合も報告されている。
→・Windowsのセキュリティ更新プログラムに不具合 インストールに失敗し「0x800f0922」エラーを表示
BitLockerは、Windowsが標準で備えている暗号化機能だ。ドライブを暗号化することで、ディスクを抜き取り他のPCなどに接続しても中身を読み取れないように保護することができる。今回の不具合はこの機能が意図せず働いてしまい、48桁のBitLocker回復キーを入力するまでPCを利用できなくなるというものだ。BitLocker回復キーが見つからない場合、最悪だとデバイスを初期化しなくてはいけなくなる。
BitLockerが有効になっており、KB5012170をまだインストールしてない、あるいはインストール後に再起動をしてない、1回だけ再起動をした場合にも一時的にBitLockerを停止しておけば不具合は回避できる。インストール後に2回以上再起動をしている場合には、この問題の影響を受けていないと判断できるという。
いずれにしろ、このような事態に備えて、BitLockerを利用しているなら、回復キーの所在を日ごろから確認しておくようにしたい。なお、影響を受けるのはWindows 11 バージョン 21H2だけで、サーバなどには影響しない。また、インストール不具合はこのKB5012170でのみ発生し、同日リリースされた累積的なセキュリティ更新プログラムや、機能アップデートなどには影響がないとのことだ。
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