PayPay銀行(東京都新宿区)は、15歳~59歳の男女各500人を対象に銀行利用とネットセキュリティに関する意識、実態調査を実施した。直近で開設した口座の1位はネット銀行であり、来店不要な点が評価されたことが分かった。 【画像】6人に1人が1つのパスワードを使い回している 直近で銀行口座を開設した時期について尋ねると、「1年以内」と回答した人が21.6%と5人に1人おり、直近1年で開設した銀行については、「ネット銀行」が44.0%と最多となった。次いで「ゆうちょ銀行」が19.0%、「地方銀行」が15.3%となった。 ネット銀行が便利に思う点については、「いつでもどこでも使える」と回答した人が50.1%と半数。また、「店舗にいかなくても手続き可能」が33.6%、「手数料が安い」が33.2%となった。コロナ禍において、いつでもどこでも使えて、インターネットで口座開設や手続きができる点などからもネット銀行の口座開設が増加している。 現在使用している銀行口座では、全体では「ゆうちょ銀行」が67.9%と最多となり、「地方銀行」42.6%、「都市銀行」40.2%と続き、「ネット銀行」は38.0%となった。普段よくキャッシュレス決済を行うと答えた人に限定すると、「ゆうちょ銀行」69.0%に続き、「ネット銀行」は49.9%となり、「都市銀行」や「地方銀行」を上回る結果となった。キャッシュレス決済利用者からは、キャッシュレス決済サービスとの連携が豊富なネット銀行が高い支持を得ているようだ。
セキュリティへの不安
ネット銀行について、デメリットや不安に思う事について尋ねると、「セキュリティ対策が不安」が50.5%で最多となった。「IDやパスワードを忘れると使えない」30.9%、「メンテナンスの時に使えない」20.1%を大きく引き離す結果となった。 ネット銀行のセキュリティで不安だと思うことについては、「不正ログイン、口座乗っ取り」が61.2%と最多に。次いで「個人情報、口座情報の流出」(48.1%)、「不正送金」(41.3%)となった。また、ネット銀行を含むネットサービス全般のセキュリティ対策への意識について聞くと、約7割が「セキュリティを意識している」と回答した。 パスワード管理について尋ねると、全体の約半数が「記憶している」(48.5%)と回答し、「紙にメモしている」(32.7%)が続いた。世代ごとに見ると10代とそれ以外で明確な差が現れた。10代では「記憶」の次は「スマートフォンに保存」が32.0%となった。また、他の世代に比べ「メモアプリに保存」が突出して高い。10代はスマートフォンの活用が上位である一方で、「パソコンに保存」の順位が低い結果となった。 設定しているパスワードについては、約4割が「推測されやすいパスワードを使用している」と回答した。特に10代では「一部推測されやすいパスワードを利用している」を含めて、約半数(48.5%)とリスクが高い実態が明らかになった。 設定しているパスワードのパターン数では「2~4パターン」が47.6%と約半数である一方で、約6人に1人が「1パターンを使い回している」(15.7%)と回答した。ネットサービスの利用が増える中、パスワードの使い回しや少数パターンでのパスワード利用によるリスクの高い状況が明らかになった。 実施しているセキュリティ対策では、「2段階ログインの設定」が40.4%、「複雑なパスワードの設定」が28.8%、「パスワードの定期的な変更」が22.3%となった。 調査は自身の銀行口座を持っている10代~50代の男女各500人、計1000人を対象にインターネットで実施した。調査期間は6月24日~6月29日。
ITmedia ビジネスオンライン
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